重甲ビーファイター

 

甲斐拓也・ブルービート(演:土屋大輔)

私が初めて拓也を見たのは、「重甲ビーファイター」ではなく、後番組「ビーファイターカブト」の「帰ってきたアイツ達」です。拓也について何にも知らなかったので、甲平たちへの説明を頑なに拒む拓也がすごく厳しい人に見えましたが、実際はそんな人ではなかったんですよね。

拓也は23歳。昆虫学者とテロップ等では紹介されていましたが、第3話で向井博士が「昆虫学者を目指していた」と言っていますので、もしかしたらまだ学位は持っていないのかもしれません。各地で起こっている異常現象の探索のため、他の科学者たちと一緒に山へ入った拓也は、昆虫界の老師、グルと出会います。そこでグルの口からジャマールの侵攻とそれに向けた昆虫達の戦いの準備を聞かされます。

アースアカデミアでは向井博士を中心に、ジャマール侵攻に備えたアーマーの開発が進んでいましたが、なかなか思うようには行きません。拓也の必死さを認めたグルの力添えにより、アーマーはインセクトアーマーとして誕生、そのインセクトアーマーを纏う最初の戦士として拓也が選ばれます。このときの拓也のうれしそうな顔!これにやられてしまいました(笑)。そしてアースアカデミアの屋根の上で重甲する拓也。「なぜ、屋根の上?」という疑問もなくはないですが、カッコよかったから許す!(爆)

ビーファイターのリーダーとしての資質を大作に疑われたこともあります。「やさしいだけじゃ、ビーファイターのリーダーは勤まらない」と言う大作。でも、拓也は他人に対してはどこまでもやさしいですが、自分に対しては厳しい人です。でなきゃ、ガガミラーに取りこまれたときに「俺ごと撃て!」なんて言えませんよ。この言葉がきっかけで、大作もようやく拓也をリーダーとして認めるようになったのです。

とにかく仲間思いの拓也。カマザキラーに卵を産み付けられて、他の人を助けるために自分を実験台にして卵を取り除く方法を見つけてくれ、と言う大作に対し、「あきらめるな、希望を捨てるな」とやさしく慰めます。なんか、拓也の方が泣き出しそうな雰囲気で…。自分を助けようとして卵を産み付けられてしまった大作たちに対して、責任のようなものを感じとっていたのでしょう。拓也って、一度責任を感じると、とことん自分を追い詰めてしまう、そんなところがありますね。それが、ブラックビート・シャドーの正体が明らかになったとき、顕著な例で現れています。

シャドーが自分のクローンだと知ったときの拓也のショックは、周りが考えていたよりもはるかに大きなものだったようです。私はブラックビート誕生に関しては拓也には何の責任もないと思います。拓也も頭では分かっていても、心のどこかで責任を感じてしまっていたのでしょう。「貴様が生み出した俺」とシャドーに言われ、絶望のどん底に叩き落されてしまった拓也。戦線を離脱し、あてもなくさまよう拓也は、見ていてすごく辛かったです。のぞみちゃんへのクリスマスプレゼントとしてブローチを探す拓也の「なかなか同じものってないんだな」というセリフが、状況が状況だけにものすごく皮肉に聞こえました。

なかなか浮上のきっかけがつかめなかった拓也ですが、大作の「自分でまいた種なら自分で刈り取らなきゃ」という言葉に、救われます。本当に自分が生み出したシャドーなのなら、自分が倒さなきゃいけないんだ、そう決心した拓也は再びビーコマンダーを手にします。

そして、シャドー・ブラックビートとの最終決戦。果てしない死闘が繰り広げられ、相討ちの形になってしまった拓也とシャドー。シャドーはもとのカミキリムシの集合体(?)に戻り、拓也も力尽きてしまいます。この後、セント・パピリアによって拓也は生き返るのですが、これはちょっと納得いきません。叶隼人のところでも書いたのですが、一度死んだ人間を生き返らせるのはあまりよろしくないのでは、と…。せめて、虫の息状態だったところを奇跡的に助けられた、くらいにとどめておいて欲しかったな、と思います。ああ、学兄さんの復活は受け入れられたのに、年取ったせいかなあ(^^)。

 

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