第51話 明日をかけた戦い |
監督/東條昭平 脚本/曽田博久 放映日/1984年1月28日 |
ジャシンカ側は、女将軍ゼノビアと帝王アトンが倒れた。 そしてダークナイトの正体はメギド王子だった・・・。 千年洞窟に閉じ込められたダイナマンの5人。 出口を必死に探す島に、無闇に動き回って体力を消耗させるなと諭す弾と星川。 だがレイと南郷もこのまま出られないのではという不安を隠せない。 弾はメギドにだって抜け出せたのだから、自分たちだって抜け出せるとメンバーを鼓舞する。 千年洞窟の外では、夢野博士が洞窟の扉を岩で叩いて壊そうとしていたが、頑丈に出来た扉は壊れない。 ふとあることを思いついた博士は、外から「必ず戻る」と言い残して千年洞窟から出て行った。 グランギズモでは、帝王の座についたメギドが勝鬨を上げていた。 そして、ダイジュピターを奪い、ダイナロボを先頭にして人間を追い払い、地上征服を完了させることを宣言するのだった。 ピラミッドの中でパワーを蓄えていたファイアースフィンクスは、透視パワーで空を飛ぶダイジュピターを映し出した。 それを見たメギドはグランギズモを発進させ、ダイジュピターを奪うべく出撃した。 ダイジュピターを操縦しているのは夢野博士だった。 ダイジュピターのミサイルならば、千年洞窟の扉を破壊できるはずだと考えてのことだった。 だが、その行く手にグランギズモが現れ、ダイジュピターを攻撃し始めた。 不時着したところでダイジュピターを奪おうと目論むメギドたち、弾たちが待っていると傷ついた身体でダイジュピターを操縦する博士。 その頃千年洞窟では、地震のために洞窟が崩壊し始めていた。 ダイナマンたちは落ちてくる岩石から逃げ惑っていた。 ダイジュピターの中では夢野博士が5人に思いをはせていた。 「弾北斗。君はどんな困難な状況にあっても、常にリーダーとして仲間を引っ張ってくれた。ニュースーパーダイナマイトを編み出せたのも、血を吐くような君の努力や君の剣のおかげだった。ダイナレッド。燃え滾る情熱のレッド。赤い血潮のレッド。」 「星川竜。君の忍びの技がどれだけ危機を救ったことか。鍛え抜かれた肉体、超人的な生命力、君は不死身の戦士だ。ダイナブラック、君は影。音もなく悪に迫るブラック。闇の狩人。」 「島洋介。青い青い南の海から、君はイルカに乗ってきたかと思わせた海の申し子。その若さ、その激しさ、新しい技を開発したこともあった。ダイナブルー、一瞬のきらめきは稲妻のブルー。永遠の輝きは海のブルー。」 「南郷耕作。純情素朴、土に生きるたくましい若者、花を愛するやさしい若者だった。君ほど生命の尊さを知っている者はいなかった。その強さは大地に根ざしたものの強さだ。ダイナイエロー、泥まみれのイエロー。不毛の大地に、戦いの大地に、一輪の花を咲かせるイエロー。」 「立花レイ。紅一点、女ながら良く戦ってくれた。君は本当に輝いていた。戦っているときが一番美しかった。ダイナピンク、怒りの顔がピンクに染まる。涙が光ったときもある。真珠色のピンク。華麗な舞い姿はバラのピンク。」 洞窟内では、滴り落ちる湧き水を飲んだりしていたダイナマンだったが、ついに全員が倒れこんでしまった。 そんな時、弾が洞窟内に入ってくる風を感じ取った。ふと見上げると、洞窟の天井付近に穴があいていて、光が差し込んでいた。 力尽きていたダイナマンだったが、差し込んできた一筋の希望に再び力を取り戻し、穴の下に集まった。 あんな小さな穴では脱出は不可能と諦めかける星川だったが、今まで出来なかった通信が出来るという弾の言葉に励まされる。 グランギズモではよろめきながらも、なかなか不時着しないダイジュピターに苛立ちを覚え始めていた。 メギドの命令で第2エンジンへの攻撃準備が進む。 洞窟内では男性陣を馬にしてレイが懸命にブレスに「ダイジュピター、オートコントロール!」と呼びかけていた。 ダイジュピターにミサイル攻撃が炸裂するが、際どいところでかわされ、グランギズモは慌ててダイジュピターを追いかける。 レイのブレスにダイジュピターの光がともった。ダイジュピターに通信が通じたのだ。 馬は崩れてしまったが、ダイジュピターが動いたことで大喜びするダイナマンたち。 安定飛行を取り戻したダイジュピター内では、博士が気を失っていた。 だがダイナマンたちからの通信で、目を覚まし、千年洞窟の入り口へミサイルの照準を合わせるのだった。 ダイジュピターから発射されたミサイルは、見事、千年洞窟の入り口を破壊することに成功した。 開かれた扉へ向かって、崩れ落ちる岩石から逃れるようにダイナマンたちは急いだ。 ようやく千年洞窟から抜け出せたダイナマンが見たものは、ダイジュピターを追うグランギズモだった。 弾はメギドに降りてくるように言い、今日こそ決着を付けてやると宣戦布告。 メギドもそれに応じ、たくさんの尻尾兵とファイファースフィンクス、キメラを従えて地上に降り立った。 5人はダイナマンへと変身。いつもよりも多い尻尾兵たちとの戦いが始まった。 流れるような戦いで、尻尾兵を倒してしまったダイナマンの次の相手はファイアースフィンクスだった。 火炎攻撃などに苦しめられたが、レッドの竜巻剣、ブラックの流星キック、ブルーの魚雷タイフーン、イエローのスクリューアタック、ピンクのサーベル竜巻で形勢逆転。 ニュースーパーダイナマイトでファイアースフィンクスを退けた。 残ったのはメギドとキメラだった。 男性陣がメギドと、ピンクがキメラと対峙した。 メギドの帝王剣の前にはダイナマンもなかなか攻めあぐねていた。 ブラックブーメランもブルーフリスビーもメギドに届く前に破壊されてしまう。 帝王剣から放たれる攻撃に、ダイナスーツも破壊されていく。 ピンクもキメラと互角の勝負を繰り広げているが、妖術によってスーツを破壊されてしまう。 レッドのダイナ剣マッハアローによって肩の部分を傷つけられたメギドは、帝王剣を放り投げる。 ダイナマンの周りで大爆発が起き、キメラとピンクは思わず駆け寄っていった。 倒れこむメギドを助け起こしたキメラにメギドは、地底へ戻れと言う。 だが、キメラはメギドと共に最後まで戦うと拒む。 メギドはキメラに支えられながら、グランギズモへと戻った。 ギズモスキートが発進して、ダイナマンたちを攻撃する。 ダイナマンたちもダイナロボで応戦する。 グランギズモが吐き出す炎に、ダイナロボのコックピットも破壊されていく。 ダイナロボはダイナミックジャンプで飛び上がった。それは、メギドやキメラすらも驚く高さにまで到達したのだった。 ダイナロボは科学剣稲妻重力落としで、グランギズモを一刀両断した。 グランギズモは内部が爆発を起こし、メギドとキメラは互いの名を呼びながら倒れこんでいく。 グランギズモは火を噴きながら地上へと落下していき、ついに墜落して爆発した。 ジャシンカ帝国を葬り去った瞬間だった。 5人は夢野博士のもとに駆け寄った。博士は全員にねぎらいの言葉をかけ、全ての戦いがここに終わった。 5人は、発明センターの常連だった子どもたちと再会、戦士から普通の若者に戻った。 子どもたちが、発明センターが、君たちを待っている。夢溢れる楽しい科学の未来を切り開くのだ。 夢が、大きな夢が、もっと大きな夢が持てる世の中を作るのだ。明日は君たちのものだ。 さらば、素晴らしき若者たちよ。さらば、科学戦隊ダイナマン。 |
コメント… |
ついに最終回です。 前回見せ場がなかったダイナマン大活躍です。やっぱり、ヒーローはこうでなくっちゃ! できるだけ戦いの描写も細かく描いてみました。 今までできるだけ、劇中のセリフをもとに自分の言葉でエピソードガイドを書いてきましたが、最終回を語る上ではこれは削れないと思ったので、劇中のセリフをそのまま丸ごと引用しました。 それが色が変わっている部分です。 最終回ということもあり、爆発の数も凄まじいものがあります。 炎のせいで、男性陣が影にしか見えないシーンも…。 最後まで素晴らしいものを見せてくれた、キャスト、スタッフのみなさんに感謝です。 |