第47話 悪の願い十本尻尾 |
監督/服部和史 脚本/曽田博久 放映日/1983年12月24日 |
グランギズモでは、カー将軍が自ら出撃する意図を帝王アトンに告げていた。 これまで数々の失敗を繰り返してきたが、とっておきの作戦が可能となったのだ。 ドクガスイタチが大滝山のマグマのガスを吸収し、猛毒ガスに変える。 そのガスを浴びると、あらゆる生命がたちまちのうちに死に絶えるのだと言う。 帝王アトンはカー将軍の作戦を褒め称え、地上のあらゆる生物を抹殺するように命を下した。 カー将軍がまず標的と選んだのはとある遊園地だった。 遊園地に現れたドクガスイタチは園内に毒ガスを撒き散らす。人々は毒ガスに苦しみ倒れていく。 たまたま遊園地に来ていた南郷は異変に気づき、倒れた人々の元へ駆けつけると、ドクガスイタチを発見した。 だが、その南郷も毒ガスを浴びてしまう。 カー将軍は姿を現し、大人でさえも童心に返る遊園地こそが地獄の門出にふさわしいと高らかに笑う。 だが、人々は苦しんでいるだけでなかなか死に至らない。 それどころか、身体の一部分だけが異常に大きくなってしまう。南郷は両耳が大きくなってしまった。 何が起こったのか分からないカー将軍はひとまず引き上げた。 その様子をダークナイトが窺っていた・・・。 南郷はダイナステーション内の医療室に収容されていた。 他の被害を受けた人は大学病院に収容されたものの、原因が不明のままだった。 星川たちはジャシンカに手違いがあったのだろうと推測、ジャシンカが間違ったものをどのように治したらいいのかと困惑していた。 そんなメンバーの心配に対して、夢野博士は自分に任せて欲しいと言う。 博士に医学的知識があったなんて、と驚くメンバーに夢野博士は毒ガスの発生場所を突き止めるように命じる。 どこを探せばいいのか分からないという弾に、博士は大滝山周辺を当たるように言う。 手がかりを見つけたのかと聞く弾に、博士は言葉を濁す。 弾がもっと詳しく説明して欲しいと詰め寄るが、博士は頑なに口を閉じ、とにかくガスの発生元を潰すようにと強い口調で言うのだった。 グランギズモでは、帝王アトンがカー将軍の失敗を責めていた。 ゼノビアも人間の身体の一部が大きくなったことについて、遊びではないのだと揶揄するように言う。 カー将軍は毒ガス作戦の失敗は認めたものの、有尾人一族の運命に関わる大切なことを発見したと宣言する。 大滝山のふもとに南郷を除くダイナマンの4人がやって来た。 博士の様子に不信感を抱きながらも、とにかく探そうと各自散っていく。 植物のつるが生き物のように動いているのをレイが発見し、これも毒ガスの影響かと考えた4人は、つるを頼りに毒ガスの発生元を目指した。 カー将軍はキメラとドクガスイタチを引き連れて、ガスの採掘場所へと向かっていた。 その様子を窺うビルギス。だが、カー将軍が振り返ったときに身を潜めたため、その隙をつかれて姿をくらまされてしまう。 ビルギスはゼノビアの元へ戻り、見失ってしまったことを報告する。 そこへ、ダークナイトが現れた。 ゼノビアとダークナイトが向き合っているところを、偶然にもダイナマンたちが見つけ、様子を窺う。 ダークナイトはゼノビアに「十本尻尾になりたくないか」と声を掛ける。 ゼノビアは尻尾の数は生まれながらにして決まっており、アトンですら自由には出来ないと相手にしない。 だが、ダークナイトは尻尾を増やすことが可能だと言い切り、カー将軍が狙っているのもそれだと指摘する。 ダークナイトは、カー将軍が狙っているものを教えるのと引き換えに、自分と手を組めとゼノビアに持ち掛ける。 ゼノビアがそれに応じ、ダークナイトは毒ガスの中に有尾人一族を十本尻尾にすることが出来るガスが混じっていることを教えた。 思わず前へ出かけた島を星川が制止したが、時既に遅くダークナイトたちに感づかれてしまう。 もはや姿を隠しておく必要もないと、ダイナマンはゼノビアとダークナイトの前に現れて変身する。 ゼノビアとダークナイトの連携攻撃の前にダイナマンたちは手も足も出なかった。 崖から突き落とされてしまったダイナマンは、川原で目を覚ます。 通信でダイナステーションと連絡を試みるが、なぜかダイナステーションは無人で、弾の呼びかけに答えるものはいなかった。 ダークナイトとゼノビアは、ドクガスイタチがガスを吸収している洞窟のすぐ傍まで来ていた。 カー将軍はガスの成文を分析し、ガスの中にレトロ遺伝子が含まれていることを突き止めていた。 15年前に発見された遺伝子で、細胞をどんどん増やし、最後には命を奪うというものだった。 その遺伝子がマグマの熱で変化し、人間に角を生やしたり耳を大きくしたりしたのだという結論にたどり着いた。 カー将軍はそのレトロ遺伝子を使えば、尻尾の数を自在に増やせると断言。 カー将軍は、レトロ遺伝子を含んだ水滴を尻尾兵たちに集めさせることにした。 洞窟の外では、ゼノビアとダークナイトが何らかの作戦を話し合っていた。 ダイナマンの4人は進行方向から誰かが来るのを見て姿を隠すが、やって来たのは耳が元通りの大きさになった南郷だった。 南郷は博士が治してくれたらしいと言う。 高熱で夢うつつの状態のときに、博士が何らかの処置を施してくれたのは覚えているのだが、目が覚めてみると博士はどこにもいなかったのだと言う。 博士の行き先は分からないものの、他の被害者への薬とみんなと合流することを指示した伝言があったと南郷は言った。 レトロ遺伝子がある程度集まった頃、カー将軍たちはダークナイトたちの攻撃を受け、レトロ遺伝子を含む水を奪われてしまう。 レトロ遺伝子を含んだ水が入った容器を持って逃げるゼノビアたちを、ブルーフリスビーが襲い、容器ごとダイナマンに奪われてしまった。 ダークナイトはこの場はまずいと判断し、姿を消した。そこへカー将軍たちも追いついてきた。 ダイナマンは、絶対にレトロ遺伝子は渡さないと宣言する。 ドクガスイタチが毒ガス攻撃でダイナマンを苦しめる。 苦しみガス、くしゃみガス、笑いガス、泣きガス、カイカイガス、止めは毒ガス・・・。 それぞれのガスに苦しめられたダイナマンだったが、それを跳ね除け、ニュースーパーダイナマイトとダイナロボでドクガスイタチを退けた。 洞窟内に入っていったダイナマンは、滴り落ちていた水滴が完全に止まったのを目撃した。 なぜ止まったのか?どこから流れてきていたのか?夢野博士の行方は? ダイナマンは迷路に迷い込んでしまったような感覚でいた。 |
コメント… |
突然出てきた「レトロ遺伝子」。今まで「レ」の字もなかったのに〜なんて思ったりもしたものです。 そして、ゼノビアの謀反。もともとこの人は謀反を起こしたことで、千年洞窟へ閉じ込められていたわけですから、意外性は全くなかったです。 これから物語は、ダイナマンを置き去りにして(笑)、ジャシンカ帝国主導で進んでいくことに…。 |