第46話 愛を貫くサーベル 

監督/東條昭平  脚本/鷺山京子  放映日/1983年12月17日

赤目山へハイキングに来て吊橋を渡っている兄弟。
弟のジロウが吊橋の上から「ヤッホー」と声を上げたとき、地震の揺れを感じ2人は逃げ出す。
だが、山崩れに遭遇し、2人は崖下へと転落してしまう。
兄弟で無事を確認しあっていると、崩れた岩の間に赤く光るものを見つけた。

グランギズモではゼノビアが帝王アトンにジャシンカに伝わるメドゥサの首を見せていた。
その目は兄弟が発見したのと同じように赤く光っていた。
ゼノビアによると、5000年前に片目がなくなり、それとともに魔力も失われていたという。
だが、今度の地震でもう片方の目が地上に現れた。
アトンは、もう片方の目を探し出し、メドゥサの魔力を甦らせるように命令した。
キメラはその命を受け、ジェットムササビと尻尾兵を引き連れてメドゥサの目を探す。
その様子をダークナイトが密かに窺っていた。

火山の被害調査にやってきたレイは、子どもの悲鳴を聞きつけ、そちらへ向かう。
そこにはジャシンカに追いかけられる兄弟の姿があった。
兄弟と尻尾兵たちの間に現れたレイは、尻尾兵の行く手を阻む。
兄弟の目の前でレイは尻尾兵をなぎ倒していく。その様子をみたジロウは「すごい」と感想を漏らした。
兄弟を逃がし、尻尾兵も倒したところへ、矢文が飛んできた。
レイがその矢文に付けられた手紙を読んでみると、そこにはジャシンカの古文書が記されていた。
そしてメドゥサの絵も・・・。
そこへダークナイトが現れ、伝説とされているメドゥサが現代に現れたらどうなるか?と言い残して去っていった。

メドゥサとは、ギリシア神話に出てくる怪物で、その顔を一目見たものは石に代わったという伝説がある。
伝説の怪物が現代に蘇るなんて、と信じがたいダイナマンたちに、夢野博士は古文書を自分が解読するので、ダイナマンたちは警戒しておくようにと命令した。

東都大学の研究室では、赤目山にいた兄弟の兄が赤い石を分析、研究していた。
傍らには弟のジロウがいて、レイに赤い石を見せる約束をしたから、ちょっとの間だけ貸して欲しいと訴えていた。
まだ分析が終わっていないからという兄に、ジロウはすぐ返すからと石を手に取る。
そこへ突然ジャシンカが研究室へと乱入して来た。ジロウは石をポケットに忍ばせ、兄とともに壁際に寄る。
キメラに詰め寄られた兄は、ジロウを1人研究室から逃がす。
ジロウが赤い石=メドゥサの目を持っていることを知らないキメラは、研究室内を探すように尻尾兵たちに命じる。

ジロウと約束した公園で待つレイの元に東都大学にジャシンカが出現したという指令が入る。
一瞬だけ躊躇したレイだったが、自分には大切な任務があると心の中で謝りながら大学へと急行した。

キメラは大学内にはメドゥサの目はないと結論付け、ジェットムササビは逃げたジロウが持っているのではないかと推測する。
意気込む彼らの前にレイが現れ、ダイナピンクに変身、キメラたちと戦う。
ジェットムササビがその間にジロウを追いかけていく。
ピンチに陥ったピンクを他の4人が救出に入り、5人でキメラや尻尾兵たちと戦う。

ダイナステーションでは、夢野博士がジャシンカの古文書の解読を行っていた。
解読の結果「メドゥサノメ」という文字が浮かび上がってきた。
夢野博士は、はっと気がつき、通信でジャシンカの狙いを説明し、石を絶対に渡すなと言う。
だが、キメラは勝ち誇ったように、今頃はジェットムササビがジロウから目を奪っているはずだと言うのだった。

レイがジロウと待ち合わせしていた公園では、ジロウがジェットムササビに襲われていた。
慌てて駆けつけるレイ。ジロウがジェットムササビに押さえつけられているのを目撃したレイは、サーベルを投げつけた。
その衝撃で、ジェットムササビはジロウから切り離される。同時にジロウのポケットから赤い石が飛び出してしまう。
レイに駆け寄ろうとするジロウをジェットムササビが再び抱え込んだところ、赤い石が転がっているのを発見。
ジェットムササビは赤い石をメドゥサの首の欠けた眼に差し込む。すると、両目が赤く輝き、メドゥサの首の本来の力が戻った。
隙を突いて逃げ出したジロウをジェットムササビが追いかけ、ジロウにメドゥサの目を見るように促す。
メドゥサの目が輝き、ジロウは瞬時に石になってしまった。
石になってしまったジロウを見て、レイは愕然とする。他の4人も駆けつけてくるが、メドゥサの目を見ないようにしたため、ジェットムササビに逃げられてしまう。

ジェットムササビは、町中のひとを石にしていく。そして街は大混乱に陥ってしまう。
ダイナマンが駆けつけるが、目をそらしたままの戦いは圧倒的に不利。
全く手を出せないまま、再びジェットムササビに逃げられてしまう。

レイは石にされてしまったジロウを思い、自責の念に駆られていた。どうすれば、メドゥサの目の魔力を防ぐことが出来るのか?

空を飛び、人間を探すジェットムササビは、公園でテニスの練習をしている女性を見つけて地上へと降り立った。
女性は何も気づかないかのようにベンチに寄って汗を拭いている。それに近づいていくジェットムササビ。
その様子を窺うダイナマンの男性陣。
女性は鏡を取り出した。その鏡に映ったのはレイだった。
レイは、鏡の角度を変え、ジェットムササビを鏡に映し出した。
そして、ゆっくり近づいてくるジェットムササビを鏡越しにじっと見つめ、サーベルでジェットムササビの胸についたメドゥサの首を破壊した。
思わぬ攻撃に転がるジェットムササビに男性陣からのサーブ攻撃が炸裂する。
レイは、合点がいかぬジェットムササビにギリシア神話の伝説を持ち出して、鏡に映った目ならば見ても石にならないと説明。
メドゥサの魔力を破ったことを宣言した。
5人はダイナマンに変身し、尻尾兵たちと戦う。
ジェットムササビとピンクが戦うが、ピンクは危機に陥ってしまう。だが、太陽光線を利用して形勢を逆転。
ニュースーパーダイナマイトとダイナロボで勝利を収めた。

公園でレイはジロウたち兄弟と再会する。メドゥサの魔力は完全に解けたのだった。
コメント…

次回からはレトロ遺伝子にまつわるエピソードが続くので、1話完結のお話としては、これが事実上最後のエピソード。
しかもレイちゃんがメインなので、男性陣の影が薄いこと!(笑)
5人全員のテニスウェアは一見の価値あり、だと思います。
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