第41話 闇に消えた暴走族 

監督/堀 長文  脚本/松本 功  放映日/1983年11月12日

深夜の街にオートバイの爆音とライダーたちの奇声が響く。オートバイには鷲のオブジェがついている。全身を黒で固めた彼らは、次々に研究所を襲い、研究されているものを盗み出した。

ダイナマンたちがまとめたところによると、黒鷲団(暴走族のグループ名)は高性能エンジンばかりを狙っている。いくら暴走族が高速エンジンに興味を持っているとはいえ、超高速エンジンばかりを狙っているのはおかしい。ダイナマンはジャシンカの影を感じ、調査を開始した。

ダイナマンたちが睨んだとおり、超高速エンジンを盗み出していた黒幕はジャシンカ帝国だった。だが、盗み出したどのエンジンも新たなメカシンカ・ドリルホースには気に入らないらしく、キメラ王女でさえ手を焼いていた。
ゼノビアが、「東京タワーを破壊した2時間後にニューヨークの摩天楼を破壊するような高速エンジンを…」とドリルホースを炊きつける。
ゼノビアの作戦に興味を示した帝王アトンは、カー将軍に人間から盗んだ高性能エンジンに改良を加えて”空かけるドリルホース”を実現するよう命じた。
そのとき、尻尾兵からメギド王子が千年洞窟から逃げ出したと知らされ、一同は慌てて千年洞窟へと駆けつけた。
報告どおり、千年洞窟にメギド王子の姿はどこにもなかった…。

科学技術研究所からオートバイで出てきた弾めがけて、ランドセルを背負った少年が石を投げつけた。
弾はオートバイを止めて、少年を捕まえてなぜ石を投げつけたのか問いただした。
少年・ヒロシは、父が暴走族に怪我をさせられたため、オートバイを憎んでいたのだった。ヒロシの話から、その暴走族が黒鷲団ではないかと睨んだ弾は、ヒロシに暴走族のことは忘れたほうがいいと告げて、その場を去った。

宇宙工学研究所へ調査にやって来た島とレイ。鳴り響く警報機に車を止めて外に飛び出した。中では、警報機に引っかかってしまった黒鷲団をドリルホースが痛めつけていた。黒鷲団の黒のつなぎの中から現れたのは尻尾兵だった。
ドリルホースのドリルで壁に穴をあけてエンジンを盗み出そうとした一同をダイナマンが制止する。しかし、尻尾兵やドリルホースとの戦いに苦戦しているうちに、キメラによってエンジンを盗み出されてしまったのだった。

父親の見舞いにやって来たヒロシは、父からオートバイに黒鷲のマークがついていたことを聞き、病室を飛び出した。そして、未来科学研究所に止まっている黒鷲マークのついたオートバイを発見。金属パイプで次々にオートバイを壊してまわった。
未来科学研究所には、前回盗んだエンジンもお気に召さないドリルホースのために、スーパーマッハ・エンジンを盗み出すためにジャシンカ帝国も来ていた。

駆けつけたダイナマンの前に現れたのは、ヒロシを人質に取った黒鷲団だった。キメラたちのジープを星川たちに追わせ、弾は黒鷲団のオートバイでヒロシを乗せた黒鷲団の1人を追いかけた。
何とかヒロシを救出することが出来たものの、黒鷲団に取り囲まれてしまった弾。
それを振り払った弾だったが、今度はスーパーマッハエンジンを搭載したドリルホースが上空から攻撃を仕掛けてきた。
ヒロシを安全な場所に隠れさせると、星川からドリルホースのアジトを発見したという連絡が入った。弾は言われた場所へと急行した。

ドリルホースとダイナマンとの戦いが始まった。空中を飛び回るドリルホースに翻弄される5人だったが、マッハダッシュのマシンガン攻撃で切り抜けた。そして、ドリルホースのお株を奪うスカイハイによる空中からのロッド攻撃。これでドリルホースは空を飛ぶことが出来なくなってしまった。
その後、ニュースーパーダイナマイトとダイナロボでドリルホースを倒すことに成功した。

弾はヒロシを迎えに行き、父親の入院する病院まで送っていくことにした。オートバイは嫌いだと言っていたヒロシだったが、弾の活躍を見てオートバイが好きになったという。子どもらしい笑顔を見せるヒロシにダイナマンの5人にも笑顔が絶えなかった。

 
コメント…

今回のストーリーには全く関係はないんですが、次回への大きな伏線となる出来事が起きます。それがメギド王子の脱走。しっかし、カー将軍の変わりようの驚きます。「何処へ逃げようと、野垂れ死にする運命」なんて、あなたが言いますか…(^^;)ついこの間まで王子として敬意を払っていた相手に対して…。

今回最後に出てきた研究所の名前が「未来科学研究所」なんですが…、所長は本郷博士でしょうか(笑)

ご存じない方のために、「未来科学研究所」とは、前作大戦隊ゴーグルファイブの支援組織です。ちなみに、星川竜役の春田純一さんも出演されていました。もちろん、その「未来科学研究所」と今回の「未来科学研究所」は何の関係もないはずです。

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