第38話 若返れ!天才頭脳
監督/山田 稔  脚本/曽田博久  放映日/1983年10月22日

パトロールの途中、南郷とレイは、対向してきたトラックの荷台から、人の足が出ていることに気づき、Uターンして追いかけた。
そのトラックの前に回りこみ、トラックを停止させたところ、運転席から出てきたのは尻尾兵だった。
また、メギド王子も荷台から飛び降りてきた。南郷とレイは尻尾兵と戦う。
そして、南郷はトラックの運転席に乗り込み、レイを荷台の乗せて走り去った。
荷台でレイが見たのは、手足を縛られた老人の姿だった。「こんなお年寄りを…」

グランギズモへ戻ったメギドを、女将軍ゼノビアが叱責する。「老人1人連れ去ることが出来ないのか!」
悔しそうに顔をゆがめるメギド。ゼノビアはアトンに、あの老人が、50年前に猛毒・ケタゾンガスを開発した中村太郎博士であることを説明する。
ケタゾンガスとは、1mgで10万人を殺すことのできる毒ガスである。
ゼノビアは、カー将軍にメカシンカ・ヨロイローズを作って欲しいと頼む。
ヨロイローズが作り出す「ローズゼリービーム」で、中村博士を50年前まで若返らせて、ケタゾンガスを作らせるつもりなのだ。
またメギドが、中村博士をさらってくることを約束する。

ジャシンカに連れ去られようとしていた老人が、ケタゾンガスの開発者、中村博士であることを知ったダイナマンは、彼を保護しようとするが、中村博士はそれを拒む。
公園に中村博士が1人でいるところに目をつけたメギドとヨロイローズが、「ローズゼリービーム」を中村博士に向けて発射する。
中村博士に異変が起きたのを見て、ダイナマンは博士に駆け寄る。弾が、メギドとヨロイローズを見つけ、手近な石を投げつける。すると、ヨロイローズの、それまで「25」を指していた針が「10」へと変わった。
博士を包んでいた光が消えると、そこにいたのは小学生ぐらいの少年…。驚くダイナマンとメギド。慌ててヨロイローズの針を見てみると、「25」にあわせたはずの針が「10」に…。
メギドとヨロイローズの姿を見た中村少年は、その場を逃げ出してしまった。

こうなったら、ダイナマンを赤ちゃんにしてやると、メギドはヨロイローズの針を「1」に合わせて、ローズゼリービームをダイナマンに向けて発射する。
間一髪で避けたダイナマンだったが、変わりにビームを浴びたのは犬だった。その犬が一瞬にして子犬になってしまう。
もう一度と、再びローズゼリービームを発射するメギドとヨロイローズ。今度は大木が苗木に…。
今度こそ、と意気込むメギドとヨロイローズだったが、ゼノビアによってグランギズモに連れ戻されてしまう。
ローズゼリービームは5回しか発射できないのだ。あと2回のうちに中村博士を25歳にしなくてはいけない。

何とかして中村博士を助けなくてはいけない、ダイナマンは手分けして中村少年を探していた。
中村少年が、ぽつんと1人でいるところを尻尾兵が発見。「ここにいる」との言葉を聞いたメギドとヨロイローズが意気込んで駆けつけてくる。
怖がって逃げ出す中村少年をレイが発見する。しかし、彼女が追いつく前にローズゼリービームが中村少年に向けて発射された。
とっさに靴を脱いで、その靴を投げつけるレイ。針は「24」へと動いた…。
中村少年が中村青年になったのを見届けたメギドは、何気なくヨロイローズの針を見て驚愕する。「1歳足りない…!」
その様子をグランギズモで見ていたゼノビアも、怒りに震える。
逃げ出した中村青年をレイに追いかけさせ、駆けつけてきたダイナマンがヨロイローズたちと戦う。

その頃、ダイナステーションではダイナマンたちが連れ帰った子犬や苗木に異変が起きていた。もとの大きさに戻ってしまったのだ。
夢野博士はすぐに連絡を取る。「おそらくあと2時間ほどで元に戻るだろう…」
その通信を受けているレイの会話を陰で聞いていた、中村青年は全てを思い出した。
「自分は75歳の老人だったが、連れ去られて若返らされたんだ。でも、それもあと2時間…」
中村青年は街に飛び出し、「一度こういうのを着てみたかった」とスーツに身を固め、かわいい女の子に声をかける。「お嬢さん、お汁粉でも食べませんか?」
声をかけた相手がレイであることに気づいた中村青年は逃げ出す。追いかけるレイ。レイにつかまってしまった中村青年は、自分の本当の青年時代には、ケタゾンガスを作らされて、青春なんて何もなかったんだと話す。
あと2時間弱、自分にも青春の思い出が欲しい。だから、自分と遊んでくれないかと頼む中村青年。レイはにっこり笑って、「デートしましょ!」と手を差し伸べる。

レイの運転する車でのんびりと歌を歌いながら、走る2人。
ダムで休憩している2人を見つけたメギドとヨロイローズが、密かに狙っていることには気づかなかった。
ローズゼリービームが発射されるその瞬間、男性陣のダイナロッドがヨロイローズに命中し、ローズゼリービームを発射することは出来なくなってしまった。
そして、中村青年が遂に、元の中村博士に戻ってしまう。
「楽しかったよ、レイさん…」満足そうな、寂しそうなそんな中村博士を見ていたレイの怒りに火がつく。
変身して他の4人と合流。ヨロイローズと戦う。
ニュースーパーダイナマイト、ダイナロボで戦い、勝利した。

グランギズモに戻ったメギドを待っていたのは、帝王アトンの息子としては屈辱的な処分だった。
全ての尻尾を切断され、千年洞窟へと送り込まれてしまったのだ。

夜の闇を照らし出すファイヤーストーム。傍で踊る一組の男女。中村博士とレイだ。「君と踊れるなんて夢のようだ…」その2人の周りで、男性陣が思い思いの楽器で演奏する。静かな時間が流れていた…。
コメント

以前BBSに書いたものを元に作成しましたが、随分と長い文章になってしまいました。
中村青年のナンパ(?)には苦笑してしまいますね。「お汁粉」って…(^^;)
甘いものが好きなおじいさんなんですね(笑)
事件解決後、中村博士とレイちゃんが静かに踊っている周りで、男性陣がバイオリンやギターを演奏しています。
しかもみんな正装して。それはいいんだけど、南郷さん、せっかく正装しているんだから、カウボーイハットは取った方がいいのでは…??

で、この回を見ていてあれ?と思ったこと。「サーフジェットが出てこない!」
この回に限らず、以前BBSで書いた回全てに出てこないんです。
どうしてだろう…?と思っていたら、そういえば34話で壊されたんだっけ…(^^;)
修理出来なかったのね、きっと…。
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