第37話 女将軍ゼノビア 

監督/東條昭平  脚本/曽田博久  放映日/1983年10月15日

万年山の千年洞窟へ、カー将軍率いるジャシンカ帝国の一行が急いでいた。しかし、一足遅く地響きが起こり、千年洞窟から1人の女、ゼノビアが現れた。カー将軍たちの前で不適に笑うゼノビアに対し、カー将軍は千年洞窟へ戻れと怒りが収まらない。メギド王子、キメラ王女、メカシンカ・エレキウナギの攻撃も簡単に防御してしまう。ゼノビアとカー将軍が互いに攻撃しあうが、どちらも決定的なダメージは与えられず、高笑いとともにゼノビアは姿を消した。後を追うようにカー将軍たちも姿を消した。

そこへやって来たダイナマンは、倒れている尻尾兵を見つけた。尻尾兵の1人から、千年洞窟に閉じ込められていたゼノビアという女将軍が現れたことを知り、不吉な予感に苛まれていた。

帝王アトンの前で、カー将軍はゼノビアの過去の悪行を並び立て、信じてはならないと進言していた。ゼノビアは過去に、帝国の女王になろうと企て、アトンの命を狙った大犯罪人だったのだ。カー将軍に「不届き者」呼ばわりされたゼノビアは、「ダイナマンを倒せないカー将軍こそ不届き者」と切り返すが、アトンに「それは余への侮辱だ」と言われ、慌てて跪く。
そして、ダイナマンを倒すことで過去の過ちを許して欲しいと訴え、認められる。
不満そうなカー将軍には目もくれず、ゼノビアはエレキウナギの6つの目のうち、1つを掴み取った。そして、エレキウナギを強化して街へと送り出した。

街に出たエレキウナギはウナギ電磁波を街中に発信した。その電波のせいで、信号やエレベーターは制御不能、街中が大混乱に陥った。
発明センターでも、剣道ロボットが暴走し、センターもパニックに。遊びに来ていた子どもたちを避難させ、ロボットは破壊せざるを得なかった。

エレキウナギの前にダイナマンが現れた。ゼノビアが掴み出した目は、エレキウナギのそばでダイナマンの姿をグランギズモのモニターに映し出していた。ダイナマンの姿を認めると、ゼノビアは出撃した。

エレキウナギとダイナマンの戦いの場に現れたゼノビア。本人の口から「ゼノビア」と名乗られ、ダイナマンも驚きを隠せない。ゼノビアの力にダイナマンたちは手も足も出せない。ゼノビアはエレキウナギの電磁波をもっと強くして、東京中をパニックに陥れると宣言して姿を消した。
そうはさせないと駆け出したダイナマン。彼らをエレキウナギの目が追いかけて行った…。

グランギズモに戻ったゼノビアは勝ち誇ったような笑みを浮かべていた。パニックが大きくなればダイナマンの動きも大きくなる。その過程で必ず秘密基地の手がかりも得られるはずだと…。

エレキウナギは手当たり次第に電磁波攻撃を繰り広げ、ゼノビアの目論見どおり被害地域は広がるばかりだった。
発明センターでも、様々なものが制御不能に陥っていた。
ダイナステーションへの秘密トンネルまで制御不能という連絡を受けた弾は、何かの視線を感じて振り返った。エレキウナギの目が弾を追っていたのだ。だが、弾はその目を見つけることはできなかった。
気のせいかと駆け出した弾のもとへ、子ども達が駆け寄ってきた。まだ遊べないと言われたエミちゃんは、発明センターで待っていると言ってセンターの方へ走り出した。
そのエミちゃんを追いかける”目”にユタカくんたちが気づき、弾を追いかけた。

ユタカくんたちからエミちゃんのことと”目”のことを聞いた弾は、発明センターが狙われていることに気づき、他の4人を伴って発明センターへと急ぐ。夢野博士にも連絡を入れるが、一足遅くエミちゃんが発明センターに着いてしまった。エミちゃんについて来た目が発光すると、ゼノビア、ビルギス、エレキウナギが現れた。
秘密トンネルを見破られてはならないと、必死に取り繕う夢野博士だが、エレキウナギに簡単に弾き飛ばされてしまった。
エレキウナギがトンネルを覗き込んだとき、ダイナマンが到着した。ピンクがエミちゃんを逃がし、レッドは博士をトンネルの中へと誘導した。
それを見たゼノビアは、ビルギスとエレキウナギをトンネルの中へ飛び込ませ、自らもトンネルへと身を投じた。
しかし、間一髪で夢野博士は非常用ボタンを押し、侵入者は外へと飛ばされてしまった。

ゼノビアはダイナマンとの決戦を前に、エレキウナギの目を元に戻してやった。視界が開けたエレキウナギは調子を取り戻し、ダイナマンを苦しめる。しかし、ロッドビームから始まる波状攻撃には体制を立て直せず、ニュースーパーダイナマイトとダイナロボによって倒されてしまった。

発明センターが秘密基地への入り口であることを知られてしまった以上、センターを閉鎖せざるを得なくなったダイナマン。
子どもたちには発明の旅に出ると別れを告げた。
突然の別れに泣く子どもたちに対して、必ず戻ってくることを約束する弾と夢野博士。子どもたちに見送られながら、6人は去って行った。

 
コメント…
 
ついに女将軍ゼノビア登場です。同時に未ビデオ化部分突入ですね。

個人的に発明センターの閉鎖は残念なのですが、閉鎖しなければ「何でジャシンカ帝国は、もう一度発明センターを襲わないのか?」なんて疑問も沸きかねないので、仕方ないでしょうね。

今回、カー将軍がゼノビアのことについて、普段の彼からは想像がつかないほど悪態をついています。それくらい煮え湯を飲まされていたということなんでしょう。
ゼノビアのやり方はカー将軍より優れているかも…と評していたメギド王子ですが、次回では褒めていたゼノビアにとんでもない目に遭わされてしまいます…(^^;)
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