第33話 レッドになれない 

監督/堀 長文  脚本/曽田博久  放映日/1983年9月17日

グランギズモの奥深いところで、奇妙な声が響いていた。そこへメギド王子がやって来て、警備の尻尾兵が止めるのを振り払い奥へと進んでいく。牢にはマンモスシンカが閉じ込められており、自由を奪われたマンモスシンカが暴れまわっていた。メギド王子はマンモスシンカの自由を回復してやるが、マンモスシンカはそのまま逃亡してしまう。
マンモスシンカはジャシンカ帝国にとって最強最悪の進化獣。そのマンモスシンカが解き放たれたと知った帝王アトン以下、ジャシンカ帝国の面々は驚きと怒りを隠せない。

地上へ現れたマンモスシンカは手当たり次第に暴れまわり、各地で爆発が起きた。駆けつけたダイナマンも、その圧倒的なパワーの前に苦戦を強いられる。攻撃を悉く跳ね返され、なす術がないダイナマン。
そこへ、メギド王子が現れマンモスシンカがジャシンカ帝国においては最後の進化獣であることを告げ、誰も勝てないと宣言する。メギド王子がマンモスシンカに地上を破壊しつくせと命じたが、マンモスシンカはそれには応じず、尻尾兵たちを踏み潰してその場を離れてしまった。

実は、マンモスシンカは暴れだすと敵味方の区別がつかない厄介な進化獣だったのだ。そのため、牢へ幽閉されていたのだった。
カー将軍は掛けるとおとなしくなるという手錠をメギド王子に渡し、必ず連れ戻すように命じた。

マンモスシンカは細菌科学研究所に現れ、研究室を破壊した。研究所を出たところでメギド王子が行く手を阻んだ。だが、マンモスシンカは逮捕を拒絶して逃亡。マンモスシンカの起こした地響きで思わず取り落とした手錠を、駆けつけたダイナマンに見つけられてしまった。
進化獣をおとなしくさせることができる、と聞いたダイナマンは自分たちでマンモスシンカを捕らえることにした。

街で大暴れのマンモスシンカ。ダイナマンとメギド王子たちがそれぞれ追いかける。マンモスシンカの進行方向から白髪の老人が現れた。マンモスシンカの突進を宙返りで避けた老人は持っていた手錠を放ち、マンモスシンカの手にはめた。老人は弾だったのだ。だが、弾みで弾の手にも手錠がかかってしまい、マンモスシンカは弾を引きずりながら逃げ出した。ブレスに手錠が掛かってしまった弾は変身もできない。
実は、手錠で進化獣がおとなしくなるというのは嘘だったのだ。騙されたと知ったメギド王子は怒り狂うが、帝王アトンにも冷たくあしらわれてしまう。そのとき、尻尾兵が倒れるという異変が起きた。
異変は地上でも起きていた。子ども達が熱を出して倒れたのだ。おそらく、細菌科学研究所を襲ったマンモスシンカが新種のウィルスを撒き散らしているのだろう。

グランギズモでは尻尾兵が全滅してしまう危機に見舞われていた。尻尾兵を失うわけにはいかないため、メギド王子が弾ごとマンモスシンカを倒すことを宣言する。
手錠でつながれたまま戦うマンモスシンカと弾の前にメギド王子が現れた。
人間の子どもと尻尾兵に原因不明の熱病が感染していると聞かされた弾は驚きを隠せない。
そんなことにはお構いなく、メギド王子はジャシンカバズーカを放つ。弾はマンモスシンカを促してバズーカの攻撃から逃げ回る。だが、すぐに追い詰められてしまった。
絶体絶命の中で弾はあることを思いつき、マンモスシンカに持ちかけた。そして、バズーカが放たれた瞬間、弾が左へ、マンモスシンカが右へと飛んだ。鎖にバズーカが命中し、2人は自由を回復した。他の4人も駆けつけ、マンモスシンカとの戦いが始まった。
レッドのダイナファルコン、ダイナ剣と波状攻撃を繰り出し、巨大化してからは冷凍攻撃に苦戦させられるが、ついに最大の強敵・マンモスシンカを倒すことが出来た。

戦いを終えた弾たちのもとに夢野博士から熱病の原因が究明されたという連絡が入った。安堵し喜ぶダイナマンを、ついに地上に現れたカー将軍が見つめていた。
そして、まだまだ恐ろしい敵を作り送り込むことを密かに宣言するのだった。
コメント…

ついに”最後の”進化獣登場です。「最強」というわりに戦いのシーンが少ないのがちょっと残念ですが・・・。
ラストシーンでカー将軍が地上へお目見え。ダイナマンとの対面は次回に持ち越しですが。
バックにかかる勇壮な音楽と対照的なダイナマン5人の弾ける笑顔が、次回からの苦戦を思うと切なくなります。
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