第28話 敵はガリ勉進化獣 

監督/東條昭平  脚本/曽田博久  放映日/1983年8月13日

帝王アトンは怒っていた。ジャシンカ帝国の科学力をもってすれば、世界征服など容易いことだったはず。それが、思わぬ敵ダイナマンの出現により、ジャシンカ帝国は敗北の歴史ばかり。
カー将軍が言う。「これまでの敗北は勉強が足りなかったから」と。そこでカー将軍が作り出したのは、勉強が大好きな進化獣・トゲアリシンカ。詰襟の学生服に身を包み、背中にはランドセル、額には必勝とかかれた鉢巻。これならダイナマンにも勝てそうだとアトンの満足そうだ。
トゲアリシンカは、これまでの進化獣とダイナマンとの闘いのビデオを見ながら対ダイナマンの攻略法を見つけ出していった。そして、勉強の成果を見せるべく、ダイナマンに挑戦状を叩きつけた。

トゲアリシンカと対峙したダイナマンは、目の前にいる進化獣の風貌に小学生かとからかう。ジャシンカの東大生と胸を張るトゲアリシンカの言葉も軽く聞き流していた。
ダイナイエローに戦いを挑むトゲアリシンカを、草むらから見守るメギド王子とキメラ王女の姿があった。トゲアリシンカの挑発に乗り、電光ボールを繰り出すイエロー。しかし、勉強の成果か、「爆発する前に打ち返」されてしまった。メギドの評価はオールA。
ピンクのショッキングメロディーは、耳栓で逃れ、これもオールAの評価。
ブルーのサーフジェットはぶつかる直前に避け、ブラックの分身の術はマーキングで本物を見分け、レッドの夢の翼は磁石でダイナ剣を吸いつけと、ここまでは全てオールAの評価。
しかし、通常のマッハダッシュへの対策は万全のはずだったが、いつもと違う変則的なマッハダッシュに翻弄されてしまい、敗れてしまった。ダイナマンにも罵られ、涙にくれながらトゲアリシンカは戻っていった。

発明センターでは、弾が発明した立体テレビの披露が行われていた。夏休みで遠くから遊びに来た子どもたちも多勢いる。早速、テレビのスイッチをつけてみると、ブラウン管にはなぜか、ダイナマンの戦う映像が・・・・・・。子どもたちは大喜びだが、弾たちは腑に落ちない。

トゲアリシンカの勉強部屋では、トゲアリシンカがダイナマンの悪口を言いながら荒れていた。悪態をつくだけつくと、急に勉強を開始したトゲアリシンカ。彼の身体から無数のトゲが生え始めた。恨みを込めて勉強すると、トゲが発達し、トゲアリシンカの必殺武器となるのだ。

弾たちがトゲアリシンカの勉強部屋のある建物までやってきた。発明センターのテレビに映った画像はトゲアリシンカが見ていたものだったのだ。建物を警戒している尻尾兵を倒した5人はダイナマンに変身し、トゲアリシンカの勉強部屋に踏み込んだ。

ダイナマンは、学生服を脱ぎ捨てたトゲアリシンカと対峙した。トゲアリシンカが放ったトゲがダイナマンにささり、シビレてしまう。苦しむダイナマンにミサイルを撃ち込み、5人を弾き飛ばすトゲアリシンカ。止めを刺そうと迫ってくるトゲアリシンカを見て、レッドが仲間たちに檄を飛ばす。
普段、厳しい訓練を行っている自分たちが、トゲアリシンカなんかに負けるはずはない!
立ち上がった5人は、今までの進化獣との戦いでは見せなかった技をトゲアリシンカに対して放った。新しい技に対抗する術を持たないトゲアリシンカは次々に技を食らい、ついに倒されてしまった。
 
コメント…

今回の主役はトゲアリシンカでしょう!彼のおかげで、たくさんの個人技が拝めるエピソードです。
トゲアリシンカが今までのダイナマンとの戦いで得た教訓は次のとおりです。

教訓その1・きめ技が跳ね返されても焦らぬこと。
教訓その2・自信を持ちすぎるのもいけない。必ず油断を招く。
教訓その3・最後まで戦いを捨てないこと。根性!
教訓その4・勝っておごるな、止めを忘れるなかれ


進化獣だけでなく、全ての戦隊・敵方に共通する項目ばかりですね。

トゲアリシンカが最初のダイナマンとの戦いで負けたあと、勉強部屋で荒れていたときに悪態をついていましたが、その内容はこれ。

「ダイナマンのマヌケ!ダイナレッドのアホ!ダイナブラックなんて死んじまえ!ダイナブルーのうすらとんかち!ダイナイエローのドジ!ダイナピンクのブス!ドブス!」

よくもまぁ、こんなに思いついたなというのが正直な感想ですね(笑)
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