第27話 死の音セミシグレ

監督/山田 稔  脚本/寺田憲史  放映日/1983年8月6日

夏休みのある日、子どもたちがセミ捕りに興じていた。鳴き声を頼りに木の傍までやってくると、そこに居たのはセミの化け物、セミシンカだった。セミシンカは飛び立ち、セミシグレで奇怪な音波を発信した。すると、街で爆発が起こり、街はパニックに陥った。

弾たち5人は、爆発の起きた廃墟を捜査していた。火薬の反応はない。ただのセミではないな…。そう考えているところへ、1人の少年が現れた。巨大ゼミを捕まえるのだ、と言って少年は弾たちが止めるのも聞かずに盛りの中へ入っていってしまった。その少年は、ユタカのクラスメートのススムだった。虫博士と呼ばれるほどの昆虫好きらしい。

グランギズモ―。キメラ王女がセミシンカの爆発を起こす鳴き声で、夏の間に地上を爆破してみせると帝王アトンに説明していた。森の中では、セミシンカと同等の能力を持つサナギを孵化させる計画が進んでいる。それまでは森にダイナマンはもちろん、人間も近づけてはならないのだ。

ダイナマンたちは調査を続行していたが、巨大ゼミの正体は一向につかめなかった。そこへ、父親と猟に行ったユタカが帰ってきた。猟犬のゴローが何かに怯えて帰ろうとする、とユタカは不満そう。そのゴローの様子からレイは、森で何かが起こっていると察知した。

セミシンカの秘密基地近くにススムがやってきた。だが、逆にススムはセミシンカに捕まってしまう。助けを求めるススムの声が弾に届き、弾はススムを救出した。他の4人も駆けつけ、秘密基地を守ろうする尻尾兵と戦う。
ススムがいるため、変身できない5人に、セミシンカのセミシグレが襲い掛かる。爆風に飛ばされたショックでススムが気を失った。5人は変身した。だが。セミシグレの威力はすさまじい。吹き飛ばされたときに、レッドが傘のような装置を落としてしまった。これに秘密がありそうだと睨んだダイナマンはダイナロッドでセミシンカを牽制し、ススムを連れて退却した。

弾の持ち帰った傘のような装置。それはパラボラ型拡声器だった。ただでさえ爆発を起こす鳴き声が、拡声器によって増幅されるのだ。ここまでして森を守ろうとするジャシンカ。何かがある…。セミシンカの出現に大きな精神的ショックを受けたススムのためにも、セミシンカを倒す決意を固める5人だった。

尻尾兵が警備を固める洞窟へ侵入する弾。ジャシンカの作戦を知った弾は、レッドに変身して秘密基地もろともサナギを爆破した。他の4人も駆けつけ、セミシンカとの戦いが始まった。

セミシンカのセミシグレが5人を襲う。だが、ダイナマンはセミシンカを中心に円を描くように立ち、各人の色のパラボラ型拡声器を取り出した。そして、セミシグレの攻撃を跳ね返した。名づけてフィードバックセミシグレ。自分の技を跳ね返されたセミシンカは、スーパーダイナマイト、ダイナロボの攻撃で倒された。

夢野発明センターでは元気になったススムが昆虫の標本をみんなにプレゼントすると言っていた。そこへ、セミの鳴き声がし、散々苦しめられた5人は苦笑するのだった。
 
コメント…

夏休み企画第一弾、かな?ラストシーンで普段見かけない子どもたちがたくさんいます。当時の児童誌などに掲載された「ダイナマンに出演しよう!」キャンペーンの一環のようですね。あと2回、普段は見かけない子供たちが登場します。
セミの鳴き声って、気になりだすと本当にうるさいんですよね。1匹ならどうってことないんですが、5匹以上となるともう…(^^;)
これを書いている現在は冬なので(2月)、ちょっと実感が湧かないんですけど。随分夏には悩まされました…(^^;)
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