第24話 恐怖の彗星大接近

監督/東條昭平  脚本/吉田竣亮  放映日/1983年7月16日

世界各国の天文台で、新発見の彗星が観測された。彗星は、X13彗星と名づけられ、天体マニアたちが観測に夢中になった。星川も例外ではなかったが、手持ちの望遠鏡では、X13彗星を見ることは不可能で、ちょっと淋しそう。

ジャシンカ帝国では、カー将軍が次の作戦を帝王アトンに進言していた。
宇宙科学センターを秘密裏に占拠して、X13彗星を地球に引き寄せる彗星誘導装置を完成させるのだ。彗星がもたらす隕石で地上は壊滅する。
そこにジャシンカ帝国を築き上げるのだ。

宇宙科学センターにやって来た星川は、設置されているパラボラアンテナに感嘆の声をあげた。そこへ、子どもを叱責するような大人の声が聞こえた。振り返ると、「パパ!」と泣き叫ぶ少女を追い払うような警備員と、「サオリ!」と子どもを呼ぶ父の姿があった。そして、警備員は父親である椎名博士を無理やりセンターへと連れ戻した。
星川は、門のところで泣き叫ぶサオリに近づいて、事情を尋ねた。サオリは、父親が家に帰ってこないことを訴える。それを聞いた星川は、博士の態度がおかしいことを悟り、調査してみることにした。サオリを見送って、敷地内へと進入する。

だが、すぐに何者かに襲われた。剣や銃弾が飛んでくる。慌てて避けると、今度は水の中に放り込まれた。だが、その水もすぐに消えて・・・。
不思議がる星川を、キツネシンカが見て喜んでいた。星川に手裏剣を投げつけられて、慌てて逃げ出すキツネシンカ。追いかける星川。
星川が、キツネシンカに掴みかかった!が、それはなぜだか弾だった。
いぶかしむ星川を弾が殴りつける。吹っ飛ばされた星川だったが、弾が消えていることに気づく。「夢かな…?」
しかし、今度は島がやって来て、蹴り上げられてしまう。再び島が消えている。「まただよ…」
今度はレイが星川の肩に手を置いた。だが、喜んだのも束の間、すぐに投げ飛ばされてしまう。
次にやってきたのは南郷。もう騙されないぞとばかりに警戒心丸出しの星川。ひょんなことから、南郷から尻尾が出てることに気づく。そう、すべてはキツネシンカが化けていたのだった。

キツネシンカのキツネ騙しをスターフラッシュで切り抜けた星川は、椎名博士が逃げ出したことを知る。宇宙科学センターでジャシンカが何をしようとしているのか。星川は、センターに潜り込んで設計図を盗み出した。

その設計図が何かを正確に読み当てた夢野博士は、ダイナマンの5人にX13彗星が接近した場合に地球に起こり得る事象を説明した。まさにこの世の地獄。星川は、椎名博士たちが心配になり、家に急行する。

その頃、椎名博士は家に帰っていた。その博士をサオリが出迎えたが、サオリはキツネシンカが化けていたのだった。

椎名博士宅に到着した星川、南郷、島の3人だったが、警察官に行く手を阻まれてしまった。だが、その警察官もキツネシンカだった。キツネシンカは次々に人間に化け、追いかけてきた3人を煙に巻く。
そして、ついには星川自身に化けた。どちらが本当の星川か区別がつかず、イチカバチカで島と南郷が片方の星川に飛び掛るが、それは本物の星川で、キツネシンカには逃げられてしまうのだった。

宇宙科学センターは、弾とレイで見張っていた。そこへ、星川たち3人もやって来た。椎名博士たちがさらわれた後だったことを知った弾は、椎名博士たちがセンターにいるはずだと言う。警戒が厳重すぎると言うレイ。
星川はいい考えがあると言い、分身の術でもう1人の自分を作り出した。
そして、宇宙科学センターへと侵入していった。

センター内に作られた司令室で、キメラがこれから起こることを想像して笑っていると、星川が現れた。驚いたキメラはキツネシンカや尻尾兵と共に星川を追いかけた。少数の尻尾兵と人質となっている博士たちのみになった司令室へ、再び星川が現れ、博士たちを解放した。そして、誘導装置も破壊した。

キメラたちが追いかけていた星川は、取り押さえようとした瞬間に風船に変わってしまった。本物の星川が作り出した分身だったのだ。椎名博士が逃げようとしていることに気づいたキメラは、博士を追いかける。だが、本物の椎名博士とその家族はダイナマンが保護していた。
椎名博士は星川の変装だった。

キツネシンカのキツネ騙しに翻弄されるダイナマン。イエローに化けられてどちらが本物かわからない。ブラックは油揚げを取り出した。すると、キツネシンカの方がその油揚げに食らいついた。今度はブラックが分身の術でお返し。「人を騙した罰だ!」

全てが解決し、ダイナマンは椎名博士の家族と笑顔で別れを告げるのだった.。

 
コメント…

シリーズ随一の「爆笑編」です。役者さんたちも楽しそう!
ドラマ部分はコメディでも、戦いになるとシリアスになる話は結構ありますが、戦いのシーンまで笑えたのは、これくらいですね。
キツネシンカが色々な人に化けるのが楽しいです。
数えてみると…。
・弾さん・島さん・レイちゃん・南郷さん・サオリちゃん・警官・おかま(?)・夢野博士・星川さん・ダイナイエロー・ダイナロボ
と、10人と1体に化けています。
なぜ、この時点で夢野博士のことをキツネシンカが知っていたのかが謎です。
この後、「ダイナマンの司令官が誰か」というエピソードがあるだけに…。
(しかも間違った人を司令官だと言ってるし^^;
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