第15話 忍術対キメラ妖術

監督/山田 稔  脚本/曽田博久  放映日/1983年5月14日

 ある日、木の上で昼寝をしていた星川は、尻尾兵とヤモリシンカに追われる少年と出会った。その少年を庇いつつ、尻尾兵と戦う星川。忍術で敵を撒いた星川に、少年―ワタルは「家来にならないか?」と言った。
ワタルは、風魔流忍者の子孫だと言う。星川は、ジャシンカ帝国に狙われているらしいワタルを放って置くことはできず、家来になることを承知した。「ワタル殿、お供つかまつります。」そう言って星川が跪くと、ワタルは満足そうにうなずいた。

グランギズモでは、ワタルを逃がしてしまったキメラ王女をメギド王子が嘲笑していた。尻尾をはたかれたキメラは、キッとメギドを睨みつけ、帝王アトンのために莫大な財宝を探し出そうとしていることを説明する。
ワタルが、昔、風魔忍者が財宝を隠した場所を示す地図を持っているため、ワタルを狙っていたのだった。

その頃、発明センターでは星川が連れ帰ったワタルが手裏剣を撒き散らし、弾たちを慌てさせていた。ユタカたちが怪我しては大変と、星川が止めに入る。手裏剣を「家来」に取り上げられ、ワタルはふてくされてしまった。
ようやく手裏剣から解放された弾たちが、ワタルの周りに集まると、ワタルは「宝捜しに行かないか」と誘う。不思議そうな弾たちと、「つきあってられない」と言うユタカたちに、またふてくされてしまったワタルは「家来」に声を掛けて発明センターを出て行ってしまう。「ちょっと付き合ってくる」と、星川はワタルを追いかけた。

星川がワタルに追いつくよりも早く、ワタルがヤモリシンカに捕まってしまった。星川が手出しできずにいると、ワタルの首を締め上げているヤモリシンカにダイナロッドが炸裂。落下するワタルを抱きとめた星川は、レッドたち4人がいるのを確認して、ワタルを伴って走り出した。追いかけようとするヤモリシンカの前には、4人が立ちはだかった。
その間に、星川たちは走りつづけた。途中、尻尾兵が襲ってくるがこれを蹴散らし、何とか逃げ延びた。

滝の上で星川はワタルに「もう家に帰ろう」と諭していた。だが、頑ななワタルはこれを拒否。宝さえあれば、自由に遊んで暮らせるというワタル。星川の「家来だからこそ」の説教にも耳を貸そうとせず、ふくれるばかり。
そこへ、再び尻尾兵とヤモリシンカが襲ってきた。ワタルを庇いながら戦う星川の背後に、人間に変装したキメラの姿が…。キメラが吹き矢を放ち、それが星川の腕に命中すると、星川は全身が痺れ滝壷へと落下していった。
1人にされたワタルにヤモリシンカが襲い掛かる。そこへ、キメラが颯爽と現れ、ヤモリシンカを蹴散らしてみせた。
花がくれで別の場所に移動したキメラはワタルに、それとなく財宝を探し出すことを勧める。

財宝を探すキメラとワタル。「風」という文字が書かれた石を発見した2人は、その場所から宝箱を見つける。キメラはその宝箱を取り上げる。騙されたと知ったワタルが宝箱にしがみつくが、キメラはそれを振り払い、ワタルを始末しようとするが、そこに星川が現れた。宝箱を取り戻した星川は、ワタルにキメラが忍者でないことを告げ、木の影に隠れるように促した。

キメラと星川が、それぞれの妖術と忍術で戦う。様々な術を駆使して戦う2人。キメラの妖術の世界から逃げ出した星川は、ワタルを伴って走り出した。追いかけてくるキメラに星川は、「ワタル殿は命に変えても守り抜く!」と言う。そんな星川の姿を見たワタルの中で何かが変わった…。

ワタルを逃がして戦う星川の元へ、レッドたちが救援に駆けつけた。そして星川はブラックへと変身。
尻尾兵を蹴散らしたダイナマンは、ヤモリシンカと戦うが、苦しめられてしまう。ストロボアタックで勝機を切り開き、スーパーダイナマイトとダイナロボでヤモリシンカを倒した。

宝箱を開けてみると、そこには巻物が一本入っているだけだった。それには修行の心得が書いてあるのだった。それが、風魔流に伝わる財宝だったのだ。ワタルが大きくなったら一緒に修行しようと約束し、ワタルとダイナマンは別れを告げた。

 

コメント


星川さん本領発揮!の回です。ワタルくんに振り回されそうになりながらも、しっかりと「家来」としての役割を果たしていますね。
ワタルくんが小生意気に描かれているせいか、星川さんがいつもよりも数段「大人」に見えます(笑)
それにしても、ワタルくんが抱いていた「カッコよく、勝手気ままに遊んで暮らしている」忍者って、どの忍者をイメージしていたんだろう…??

 
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