第11話 魚が人間を襲う日
監督/東條昭平  脚本/寺田憲史  放映日/1983年4月16日

ジャシンカ帝国では、キメラ王女のアイデアで作ったイルカシンカを紹介していた。キメラは、イルカシンカを使い、魚を操りタンカーや貨物船を襲わせパニックを起こすと作戦を説明する。その手始めにマリンランドの所長を操ると宣言するキメラ。その所長はすでにマリンランド魚を自由に操ることに成功しているのだ。キメラはその能力をイルカシンカに吸い取らせ、イルカシンカを海の支配者にするという。


マリンランドではイルカのショーが行われていた。そのマリンランドには、島とレイが遊びに来ていた。イルカと戯れる2人のところに、所長がやってくる。海の生物は母なる海の中で常に進化してきた、と説く所長。そして島のように海を愛する若者は、魚たちにとって友達であると言う。嬉しそうにうなずく島。

所長が島たちの元を離れると、イルカシンカが襲ってきた。所長の悲鳴に振り向く島とレイ。所長が連れ去られそうになっているが、尻尾兵が2人を襲う。自分達を襲ってきた尻尾兵を倒して、イルカシンかの後を追う。

だが、海岸までやって来た2人を再び尻尾兵が襲う。2人はその尻尾兵と戦う。ようやく尻尾兵を倒し、イルカシンかを追い詰める2人だが、イルカミサイルの攻撃を受けてしまう。止めだ!とイルカシンカが更に攻撃を加えようとしたとき、他の3人のダイナロッドが炸裂。その隙を突いて、マリンランドの所長が逃げ出そうとするが、イルカシンカに阻止されてしまった。

島とレイはダイナマンに変身。そこへキメラが現れた。キメラはイルカシンカに所長を連れて行くように命じる。慌てて阻止に入るブルーとピンク。だが、キメラの攻撃に阻まれてしまった。それでも何とかイルカシンカに食いつくブルー。だが、イルカ超音波に苦しめられてしまう。ブルーの元に駆けつけようとする4人の前にはキメラが立ちふさがった。イルカシンカのイルカ潮騒返しとイルカ爆弾をまともに受けたブルーは、そのまま海へと放り出されてしまった。

キメラはこの広大な海に人間が一歩も近づけないようにしてやる、と宣言してマリンランドの所長を担いだイルカシンカと共に退却した。
4人はブルーの口々に呼ぶが、ブルーからの応答はない。イルカシンカの潮騒返しは、すさまじい威力を持っていたのだ。


モーターボートに乗って、島の捜索をする弾とレイ。島が見つからない、と夢野博士に報告する弾。島のように海に強い男が…と心配の色を隠せない。同じ頃、星川と南郷は連れ去られたマリンランドの所長の捜索をしていた。焦る南郷に星川は「追跡と言うものは、“忍”の1字でござるよ」と諭す。だが、すぐに南郷が不審な建物を発見。はたして、そこでは尻尾兵による厳重な警備が叱れていた。建物の中では所長を使って魚を操る実験が続けられていた。その建物の傍までやって来た星川は壁を上っていき、屋上に到達した。

屋上にやって来たキメラとイルカシンカは、尻尾兵がやられているのを見つけて驚く。その2人の前に姿を見せる星川と南郷。尻尾兵が2人を襲うが、2人は変身もせずに蹴散らす。イルカシンカとキメラの技に海岸まで吹き飛ばされた星川たちをレッドとピンクが救う。星川と南郷はブラックとイエローに変身。4人は尻尾兵と戦う。だが、イルカ超音波の前に手も足もでない。


その頃、島は海底にいた。「ここはどこだ?」と不思議がる島に人魚が声をかけた。海の底という人魚の言葉がすぐには信じられない島。人魚は、心から海を愛してくれる人に対して、ここの海水はあなたの呼吸を守ってくれると説明する。そして、海の生物が恐ろしい超音波に操られようとしていることを話し、助けて欲しいと頼む。人魚が貝殻を傾けると、魚達の助けて、という声が聞こえてきた。マリンランドの所長を救えるのはあなたしかいない、と涙ながらに頼む人魚と魚達に「僕が助けてみせる!」と約束する島。

浜辺で気を失っていた島が意識を取り戻した。はっと辺りを見回すが、そこに人魚の姿はない。だが、手には人魚が身に付けていた貝殻のペンダントが…。人魚からの贈り物、力の元が詰まっているのかもしれない、と思った島はすぐに立ち上がり、ダイナブルーに変身。海へと飛び込んだ。


イルカシンカの攻撃に苦しむ他の4人。ブルーを欠いているため、スーパーダイナマイトが使えないのだ。イルカ爆弾が炸裂し、勝ち誇ったように笑うキメラ。だが、そのとき青い爆煙があがった。アタックボードに乗ったブルーが波間をやってくるのを見て、喜びを爆発させる4人と驚きを隠せないキメラ。海岸に上がったブルーは、魚達の怒りを爆発させた。
海に逃げるイルカシンカをブルーが追いかける。ブルーはどこまでも追いかけていく。ブルー水竜巻、フリスビースパークでイルカシンカを攻撃し、スーパーダイナマイト、ダイナロボで倒すことが出来た。


海底で人魚に会ったという、島の話を信用できない男性陣。だが、所長とレイは信じると声を掛けるが、島は全くの上の空。星川がそんな島の顔の前で手を振るが、これにも反応なし。あきれる星川と南郷。海に向かって人魚にか、魚達にか、声をかける島の元へ4人が走ってくる。そして、男性陣に抱え上げられた島は、海へと放り出されるのだった…。

コメント


島さん単独メイン第1段です。前回は戦いの描写にかなりの時間を割いていましたが、今回はそれに比べるとあっさりしている感じです。
5人揃わないときは、イルカシンカはものすごい強敵なんですが、5人揃ってしまえば途端に弱くなってしまいます。5人揃わないと、スーパーダイナマイトが使えない、というだけでなく、本来の力を引き出すことができないということもあるんでしょうね。そしてこのことは、後の第19話でも証明されます。
余談ですが、この回のレイちゃん、メイクの仕方が違うのか、いつにも増して綺麗です(^^)
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