第10話 宇宙からの侵略者

監督/東條昭平  脚本/寺田憲史  放映日/1983年4月9日

このところ各地で異常な現象が起こっていた。この異常な現象に宇宙人との交信を夢見る星川は、宇宙人が近づいたと信じ、前にもまして交信に力が入っていた。
だが、ジャシンカの地上モニターにも反応していた。カー将軍が、帝王アトンにこの騒ぎに乗じた作戦を説明していた。人間が想像する宇宙人によく似たタコシンカをつくり、あらゆるエネルギーを吸い取らせるというのだ。この作戦をメギド王子が遂行することになった。

海岸で釣りを楽しむ人々。そこにタコシンカが現れ、宇宙から来たと名乗る。タコの墨を浴びた人々の顔が真っ黒になる。釣り人が持っていたラジオからエネルギーを吸い取ったタコシンカは、更にエネルギーを求めて電柱からエネルギーを吸い取った。


不思議な音波をキャッチした星川は、慌てて夢野博士に音を聞かせる。地球で作られたものではないという博士の言葉を受け、「ついに宇宙人との交信に成功した」と発明センターに集まっているみんなは喜ぶ。

通信機をもって小高い丘にやってきた星川たち。このあたりに宇宙人が下りてくる、という星川。急に突風が吹き、思わずその場に伏せる5人。空がにわかに明るくなり、円盤が見えた。「こちら地球、ようこそ地球へ…」星川の呼びかけに円盤が反応する。「ここには悪い人はいないから大丈夫、降りてきて欲しい」とさらに呼びかける星川たちの姿をタコシンカが見つけた。
タコシンカは、5人に近づき「宇宙の彼方からやってきた」と挨拶する。それを真に受けた星川は、満面の笑みで歓迎の意を表明した。だが、弾は「まだ円盤は地上に降りてない」と注意を促す。

「宇宙人は空を飛べる」というタコシンカ。島たちが「竜さん、おかしいよ!」と言うのに対し、タコシンカは「宇宙人疑われるの嫌い!」とヘソを曲げたフリをしてみせる。それを見た星川がメンバーに八つ当たりする。“宇宙人”に対して謝る星川に、タコシンカは墨を吹き付けた。にも関わらず、星川はタコシンカを追いかけて謝りつづける。呆然と見つめるしかない他の4人。タコシンカは、星川から通信機を取り上げ、破壊してしまった。すると、円盤が遠ざかっていく。呆然とする星川にタコシンカの“タコしびれ”が襲う。とっさに弾がキックで星川を救った。

そこへ、高笑いと共に現れたメギド王子。自分の夢を壊された星川の怒りが爆発した。尻尾兵も現れ、5人はダイナマンに変身して戦う。レッドはダイナ剣、ブラックはクロスカッター、ブルーはブルーフリスビー、イエローはチェーンクラッシャー、、ピンクはローズサーベルを使う。タコミサイルをゴールデンスパークで破られたタコシンカは一旦退く。


発明センターでは壊された通信機を前に星川が落ち込んでいた。「せっかく宇宙人さん、来てくれたのに…。もう会えないかもしれない…」
夢野博士がジャシンカの狙いを的確に判断するが、星川は上の空のままだった。

ジャシンカは一旦引き下がらずを得なかったことに対して悔しさを露にする。カー将軍は例の「得体の知れないエネルギー体」に不審の念を抱いていた。だが、メギド王子はタコシンカにダイナマンを倒させれば、再び地上の宇宙人騒ぎに乗じてエネルギーを奪取できると、再度の出撃許可を願い出、アトンも了承した。
タコシンカはコンビナートを攻撃。大爆発が起こり、ダイナマンは出動した。

攻撃を続けるタコシンカたちの前にダイナマンが現れ、ブラックが怒りを爆発させる。まずは個々人の技で尻尾兵を蹴散らすダイナマン。
続いてブラックがタコ進化を追い詰める。一度は優勢に立つブラックだったが、エネルギーを吸い取られ思うように戦えない。攻撃すればエネルギーを吸い取られる。

タコシビレに苦しめられるブラックの前に再び円盤が現れた。そして、ブラックを救うかのようにタコシンカを攻撃し、去っていった。「宇宙人さんが助けに来てくれたんだ!」俄然張り切るブラック。“忍法全身脱力”で全身の力を抜く。エネルギーを吸い取れないとタコシンカがキョトンとする。タコシンカが襲ってくるがブラックは次々に交わしていく。「我が体を捨て身にすること風のごとく、敵の力を借りて撃つべし!」タコシンカを振り払ったブラックは、スターフラッシュとストロングシャワー、流星キック、ブーメランショットと、立て続けにタコシンカを攻撃する。
スーパーダイナマイトとダイナロボでタコシンカを倒した。


最初に円盤と遭遇した丘にやってきたダイナマンと子ども達。ちょっとしんみりする星川を「戦いのない平和な星にすれば、また来てくれる」と慰める弾。子ども達が望遠鏡を覗くと、目の周りが真っ黒に…。「宇宙人だ!」とからかう星川を子ども達は追いかけまわした。仕返しとばかりに子ども達に墨を塗られてしまった…。

コメント


星川さん初の単独メインエピソードです。宇宙人との交信のために、銀色の全身スーツに身を包む姿は、思わず苦笑してしまいました…(笑)
宇宙人は善人である、と信じて疑わない星川さん。他の戦隊だったら、宇宙人というだけで身構えてしまうんでしょうけど…。
ブラックを怒らせると怖い、ということが、今回の戦いで判明します(笑)
スターフラッシュ、ストロングシャワー、流星キック、ブーメランショットと、個人のメイン技は全部使ってしまったのではないでしょうか。タコシンカにとっては、ある意味名誉なことかもしれません(?)

※この回から、放送時間が約5分短縮されています(ビデオで測定)

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